大判例

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広島高等裁判所 昭和30年(う)236号 判決

所論は原判決が罰金の換刑処分について適用している刑法第十八条が憲法第十四条に違反するというのである。しかし刑法第十八条は罰金を完納することができない者を罰金の納付に換え、相当期間労役に服せしむることを規定し、以て罰金を納付する者との均衡を図つたものであり、寧ろ憲法第十四条の精神に副う規定である。若し罰金の換刑処分について何等の規定が存しないと仮定すれば、貧者に対する罰金は事実上殆んど刑罰としての効果を発揮し得ない結果となり、それこそ却つて憲法第十四条の精神に反することになるであろう。貧者が富者に比し事実上この点に関し不利益を受けることは蓋し已む得ないところであつて、之は憲法の関与しないところである。論旨は理由がない。

(裁判長判事 村木友市 判事 池田章 判事 石見勝四)

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